《ジュエルボックスlll》テュルキース
   ――宇宙に咲く可憐な雪月花には毒がある

テュルキース

種族:
リベルノイド
強化:サイバネ化
クラス:
ガンナー
スタイル:
シューター
チーム:宝石箱
ランク:A
能力値:P4 T9 S2
貢献値:AUG+10 EE+8
年齢:
16歳(外見)
性別:女
誕生日:12月12日
身長:151cm 体型:細身
髪色:トルコ石色
瞳色:トルコ石色 肌色:色白
一人称:僕
二人称:呼び捨て、あなた様
口調:〜ですの、ますの、そうですの?
装備:
トリニティ・ブラスター
フリソデ・エッジ
硬化繊維製キモノ
宇宙鴉フォーリナーの羽
トモダチのリボン
宝石箱のエンブレム
スキル:
重点射撃
無差別連射
光輝弾切り
光輝振袖舞


特殊スキル:
なし
   



   
「ベルンの相棒は僕だけですの…文句があるなら勝負しますの」
  「あなた様が新しい入団者ですの…? ベルンには釣り合いませんの…」
   「最初に凍らせて、次に熱して、最後にドカンですの。僕のブラスター、なめんなですの」
    「ズィルバーお爺様、テュルキースは元気ですの…お爺様、大好きですの」
     「おばさんは、所詮おばさんですの…。若い僕にアドバンテージがありますの」
性格・経歴・設定
【概要】
チーム《宝石箱(ジュエルボックス)》の中枢メンバーこと【lll(ドライ)】。
愛称は「テュー」、型式番号はEVEM−395Aの、元・ガイノイドである。
素体となったガイノイドは、元「ジュエルボックスlll」たる、地球に置いて、
アンドレイターとリベルノイドを社員とした大企業を運営している「ズィルバー」が
独自に製造した、宇宙戦闘用のハンドメイドタイプ。
その製造目的はただ一つ「ベルンシュタインをサポートする者を増やす為」。

ベルンシュタインが行う機械種解放手段「リベレイト」は、機械種に意志を与えるが、
だからと言って、ベルンシュタインと共に行動する者の比率は極めて少ない。
彼と、その仲間の旅には常に危険が付きまとう…それが故の、ズィルバーの老婆心から
製造されたのが彼女…トルコ石から名前を取られた、テュルキースである。
翌年、ベルンシュタインに「リベレイト」されてからは、彼と行動を共にしている。
その理由の一つとして、ズィルバーが遊び心で彼女に、
「リベレイトされた後はベルンシュタインを好きになる」とインプットしておいた為とも
言えるが「意志」を獲得した機械種にとって、プログラムは既に何の意味もなさない。
発端として存在したのかもしれないが、彼女は彼女の意志でベルンシュタインを好いている。

なお、様々な新機能を有しており、その最も前衛的な物は「味覚」の実装である。
機械種にとって、食事はこれまで「形だけの物」であったが、彼女にとっては嗜好である。
A.A.0085には、機械種には基本的に実装されている味覚機能だが、
当時はまだ斬新であった。
特にアイスクリームやティラミス、マカロン等の甘いスイーツが好きであり、
限度なく食べる為に、ダイエット中のブレイカーなどが、彼女から目をそらす事も多い。

【外見・性格】
外見は、硬化繊維で製造された、某J国の伝統衣装を真似した豪勢なキモノを羽織り、
外見年齢たる16歳に相当する151cmと小柄で細身な体格、猫を思わせる、
ぱっちりとした、トルコ石色に輝く瞳や、ピンクに膨れた頬を見れば自然と笑顔が溢れる。
同じくトルコ石色の光沢を有する、複雑に結ばれた髪は愛嬌があり、
ブレイカーたちの中でも、彼女やアメテュストを目の保養とする者は多い。

だが、その性格はと言えば、極めて苛烈としか言い様がない。
余りにもベルンシュタインを好いているが故に、彼に近付く者に対してはジト目と共に、
毒舌と銃を向け……彼女の気分次第では、そのまま発砲する事すらあるのだ。
もしも、銃を撃たなくとも、的確に相手の弱点を突き刺す毒舌は、止まる事を知らない。
彼女の機嫌が悪い時、もしくは普段の様子で出会った時は、覚悟しておいた方がいい。
口が開かれた瞬間には、確実にベルンシュタインの話か、毒舌が飛んで来る為だ。
だが、その毒舌の大半も、彼女にとっては照れ隠しである。
ベルンシュタインのサポート役として造られたが故に、彼に対する愛情が心を占めている為、
他の存在とのコミュニケーションにまで頭が回らず、適切な言葉が出て来ないのである。
結果、言うに関して最も容易い、毒が口から出る。
…とは言っても、そもそも毒舌家である為、何が照れ隠しで何が本音なのかは、
周囲にはさっぱり見当がつかず、彼女の言葉には身構えるか、受け入れるしかない。
彼女が所属するジュエルボックスのメンバーや、一部のブレイカーたちは、
彼女の毒舌を当然の事の様に受け入れてくれる為、彼女は心底から皆に感謝している。
ただし、顔を合わせればムキになって毒舌を向ける相手がいる事も、また事実。

同じくベルンシュタインに好意を抱いている、
「ジュエルボックスV」アメテュストとは一種のライバル関係であり、
自分より50年前に造られた彼女に対しては、毎回「おばさん」と呼んで見下している。
アメテュストも言葉を返し、結果的に口論になると言う、全く以て見苦しい話であるが、
そんな風景を「ベルンは幸せ者だねぇ」とのんびり見ているのは、
「ジュエルボックスll/弐」たる翡翠である。
彼女は、常にのんびりしている翡翠にイラつく事もあるが、本気で嫌いにはなれない、
妙なオーラを纏った先輩だと思っている。本気でイラついた時には容赦なく発砲するが。

なお、一人称が「僕」で語尾に「〜の」を付ける妙な喋り方をするが、
これに関しては覚醒した意志の影響ではなく、「ズィルバー」がインプットした趣味である。
彼女が開発中だったA.A.0036、「ズィルバー」は旧世紀の「ギャルゲー」と言う物に
手を出しており、「自分のキャラを作ろうか」と……彼女にデータを組み込んだのだ。
「ベルンシュタインをサポートするガイノイドにする」と言う目的を忘れて、である。
そんな経緯で自身の人格が出来ているとは、全く当のテュルキースは思ってはいない。
彼女にとって父である「ズィルバー」は、ある意味ベルンシュタイン以上に好きな人であり、
出会っては抱き付くのだが、その際にベルンシュタインたちが「ズィルバー」に、
非常に冷徹な目を向けており、当人も冷や汗をかいている事にも、彼女は気付いていない。

【能力】
彼女の本体は、アーレント結晶に完全対応した高出力コアメタルを有するタイプであり、
「ズィルバー」のハンドメイドで製作されたその性能は、現状のアンドロイドをも凌駕する。
主な武器は、三つの砲身を有するアーレント機構銃「トリニティ・ブラスター」。
最初に凍結弾を発射し、相手を凍り付かせた後に、爆裂弾を発射。
この段階で砕け散らなかった相手には、二段攻撃による装甲摩耗現象ややけどを負わせ、
防御が疎かになった相手に向けて、最後に強烈な光輝弾丸(ティンクルバレット)を発射。
この三位一体、トリニティ・アタックに耐えられる相手は殆ど存在しない。
なお、宇宙空間では、凍結弾と爆裂弾が使用不能になる為、
弾丸を変更し、三連射型のティンクル・ガンや、通常銃、散弾銃として使用する事が多い。
また、硬化繊維製キモノの振袖部分には、
アーレント光を伝導させて切れ味を上昇させる斬撃武器「フリソデ・エッジ」を装備。
卓越した運動性能と格闘戦術にて、舞う様にして対象に血の花を咲かせる。

【《暁》との出会い】
現在より遡り、A.A.0084。
ベルンシュタインにしか興味がなかった彼女だが、ある時、一つのチームを見る。
和気藹々としながらも影がある、他種族で構成されたチーム…《暁の比翼》。
何故かその存在は、彼女の胸に薔薇の棘が刺さる様な痛みと共に、残った。
後日、他愛もない口喧嘩から仲間の一人と対立し、
自分だけで依頼をこなして見返してやると挑んだ任務は、戦艦に巣食うフローターズの掃討。
息がつまりそうなフローターズとの戦いの中で油断し、彼女は後頭部に打撃を負って倒れる。
幸いと言うべきか、強化装甲で覆われている後頭部に傷はなかったが、意識が混濁していた。
そんな時、自分の解けた髪を、何らかの布で結う音と共に「大丈夫?」との声。
意識の混濁が治まり、視線を向けた先にあったのは、白。
その言葉が何よりも似合う、繊細な外観をした、まだ小さいリベルノイドの少女だった。
リベルノイドやアンドレイターの外見年齢と実年齢の差程、信用できない物もないが、
眼前にいる彼女は明らかに、まだ「少女」の精神を持った子供だと思えた。
「リボン、あげる。気を付けてね」との声と満面の笑顔と共に、戦場へ向かった少女を見て、
彼女は「ズィルバー」が実装した機能である「涙」を流していた。
自分は何て小さいのかと思った彼女は《暁の比翼》と協力してフローターズを掃討する。
別れの挨拶をしてから、謝る為に巣へと戻った時、出迎えたのは喧嘩していた主。
周囲の暖かい目線を感じて、自分が子供だと感じた彼女は、その場で泣き崩れた。
一つだけ「あの子の名前…聞いてなかったですの…また会えますの?」と思いながら。

それ以降の彼女は「ベルンシュタイン以外の他人を心から想う」事を覚え、
周囲からは「成長したもんだ」と微笑ましく見られている。
相変わらず、アメテュストとの口喧嘩だけは、耐える事がなかったが…。
なお、ベルンシュタインの友人でもある《星煌旅団》リーダー、
《バイナリィ・スター》アルビレオ・フェニックスには頭をくしゃくしゃされたりと、
遊び相手の様に扱われていたりもするが、彼はベルンシュタインの友達と言う
理由以前に「お兄さん」と呼びたくなるほど好感の持てる人物である為、
彼女は少し照れつつ、されるがままに頭を弄られている。

装備
■トリニティ・ブラスター
 ズィルバーが開発した、三つの砲身を有するアーレント機構銃の名称。
 氷結弾発射バレル、爆裂弾発射バレル、光輝弾丸発射バレルが存在しており、
 三段銃撃を仕掛ける事によって、装甲や防御力が落ちた相手にダメージを与える。
 なお、爆裂弾と氷結弾のカートリッジは銃に内蔵されているが、
 光輝弾丸用のエネルギーは、テュルキースの本体動力から確保している為、
 長期戦には向かない。
 バレルは交換可能であり、宇宙空間では三連射型の通常銃として使用する事が多い。
 非常に高度な技術で製造されており、そのカスタマイズはズィルバーのみが可能。

■フリソデ・エッジ
 硬化繊維製キモノの振袖部分に装備された、収納式のアーレント・ブレード。
 基本的には実体剣だが、エネルギーを流す事で刀身が緑色に輝き、
 強力な熱量斬撃を可能とする。また、エネルギーを光波として投擲可能。
 テュルキースが武装に搭載されたアーレント結晶と意識を同調させる事で、
 全身が発光し「光輝振袖舞」と呼ばれる、超高速斬撃の使用が可能となる。

■硬化繊維製キモノ
 某J国の国民的衣装を参考に、ズィルバーが造り出した新機軸の防具。
 民族衣装としての感じは薄れているが、防具としては天下一品の性能を有する。
 意志によって硬度が変化する、硬化繊維の使用によって高い防御力を持つ他、
 振袖部分には、特殊装備として「フリソデ・エッジ」が仕込まれている。

■宇宙鴉フォーリナーの羽
 以前、テュルキースが任務中に介護していた、宇宙鴉フォーリナーの形見。
 彼の死後に落ちた羽を、テュルキースはヘアバンドとして使用している。

■トモダチのリボン
 A.A.0084に起きた事件で会った少女から受け取ったリボン。
 彼女と再会した時、トモダチ同士になってから、愛着を持って使用している。

■宝石箱のエンブレム
 宝石箱のメンバーに配られる、エンブレムデータ。
 刻印する場所はメンバーの自由だが、テュルキースはキモノの左胸に付けている。
 意外とふくよかな胸が際立っているが、彼女は別に気にしてはいない。

スキル概説
▼重点射撃(射程:中距離・単体)
 ターゲットを単体に絞り、特定の弱点へ重点的に銃撃を仕掛ける射撃能力。
 単体に神経を集中させている為、威力は大きいが、
 スキル発動中の、不意打ちによる自身へのダメージも大きい。
 狙撃銃や対戦車砲など、連射が利かない武器においては適応されない。

▼無差別連射(射程:中距離・範囲)
 怒りに身を任せて、敵味方構わず、周囲に銃弾を撒き散らす射撃能力。
 強烈な弾幕により命中率は高いのだが、味方も被害を受ける厄介なスキル。

▼光輝弾切り(テュルキース専用 射程:至近 標的:自分)
 アーレント結晶の力を纏わせた斬撃により、ビームを無効化するスキル。
 T値・S値などの要因によって発動確率が決定。
 テュルキースは高性能タイプとして、フリソデ・エッジにより自動的に
 光学兵器を防御するプログラムが組み込まれており、大体のビームを切り裂く。

▼光輝振袖舞(テュルキース専用 射程:近距離・周囲)
 アーレント光を身に纏い、東洋の舞踏の様なステップで
 フリソデ・エッジを振るい、近距離に存在する敵に斬撃を加える専用スキル。
 光輝兵器・熱量兵器・斬撃の、三つの属性によるダメージ属性を有する。
 また、使用後の一定時間は、機体性能が若干上昇する為に、回避率が向上する。

【リレーションシップ】
 →《ジュエルボックスI》ベルンシュタイン
 →《ジュエルボックスII》翡翠
 →《ジュエルボックスV》アメテュスト
 →《ジュエルボックスVII》グラナート
 →《ホワイト・フェザー》ニーナ
 →《バイナリィ・スター》アルビレオ・フェニックス
PL:オッツダルファ
イラスト:オッツダルファ