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《ディーヴァ・オブ・ホーリィ・アリア》ヴィーナ
   ――夢を謳い希望を紡ぐ、解放されし希望の歌姫

アリサ

種族:
リベルノイド
強化:
サイバネ化
クラス:
エクセプト
スタイル:
ディーヴァ
チーム:楽園のアリア
ランク:S
能力値:P4 T3 S8
貢献値:AUG+16 EE+16
年齢:
17歳(外見)
性別:女性形
誕生日:1月27日
(ロールアウトされた日)
身長:157cm 体型:繊細
髪色:青 瞳色:藤紫 肌色:色白
一人称:私
二人称:君、呼び捨て
口調:〜だ、だね、だろう、、なのかな?
装備:
瑠璃色のナイトドレス



スキル:
静黎歌
響鳴歌
【絶唱・葬奏歌】

特殊スキル:
   なし
   

   
「わたしは、ヴィーナ。それ以上にわたしを示すものは、この”うた”だけ」
 「さあ、あなたに旋律-Aria-を届けよう。どんな歌を所望かな」
  「わたしの”うた”を、あなたに贈ろう。あなたの心を、救う”うた”を」
   「人々の憂いを祓うだけの力が、この歌にあれば……あなた達を危険には遭わせないのに」
    「どうか、無理はせずに帰ってきてほしい。
     わたしはあなた達の帰還を願い、”うた”を届けよう」
性格・経歴・設定
与えられた旋律を、ただ与えられたように歌い続ける──
それが正しいと、ずっとずっと思っていた。


▼少女の誕生
*”ARIA”計画
人の声は、何にも勝る娯楽であり癒しであるという。
ゆえに貴族的な文化を主導するAUG政府は、人々の娯楽として、癒しとして、
全てにおいて優れた”歌声”を奏でる存在を創り上げることを考案した。
そうして始まったのが、【ALICE der Reinen Idealen Arien】──ARIA計画。
「限りなく純粋にして理想的な旋律を奏でる少女」を造る計画であった。

外見は水晶人形のように美しく、歌声は女神のように澄み渡る。
戦う力など一切持たぬ、ただ愛でられ、尊ばれ、崇拝されるためだけの存在。
そうした存在として設計され、ロールアウトされた数々の”ARIA”たちは、
法外な高値で取引され、AUG各国で様々な形で”利用”されている。
時には王侯貴族の娯楽として。時には戦場に立つ者達の慰めとして。
時には民衆を駆り立てる象徴(プロパガンダ)として。


*戦女神”ARIA”
開発後期においては、彼女たちに特殊な能力を与える研究もなされていた。
”フローターズ”の出現、そしてAUG内部における動乱の気配。
そうした、今後激化していくであろう戦乱の世に貢献すべき存在として、
”ARIA”の後期シリーズは、娯楽として癒しとして、そして兵器として、
完璧にして理想的な”少女”であることを求められるようになったのだ。

かといって、無骨な武具などを持たせては、少女たちの持つ神聖性が損なわれる。
そこで研究者たちが考案したのが、”ARIA”の歌声そのものを兵器転用する方策。
アーレント結晶と”ARIA”の奏でる旋律を共鳴させることにより、
ある程度の指向性を持った”歌”を歌う能力を、彼女たちに与えた。

例えば、少女たちの奏でる勇壮な旋律は、
戦場に立つ兵士たちの脳神経を揺さぶり、その肉体の限界を超えた力を与える。
例えば、少女たちの奏でる戦勝の歌声は、
人型機械達のコアメタルに共振し、彼らの能力を何倍にも引き上げる。
例えば、少女たちの奏でる悲愴なる絶唱は、
目の前にした”敵”の肉体を震わせ、軋ませ、引き裂く。

そうして”ARIA”たる少女ガイノイドたちは、
人々の娯楽として、癒しとして、兵器として、純化した存在へと昇華されていく。


*少女としての”ARIA”
”無垢で純粋で神秘的な、女神のような少女であれ”
そう謳われ、”ARIA”シリーズのガイノイドはロールアウト当初は全て、
個性や特性というものを徹底的に排除した性格プログラムを与えられている。
故に生まれた瞬間の少女たちは、並べて一様に無表情で平坦である。

買い手は目的に応じ、自らの望む性格プログラムや歌声の性質を求め、
それを少女たちに学習させることにより、自らの思い通りに少女たちを調整する。
そこで”ARIA”たちは初めて個性を与えられる。
しかしその個性は、所有者の身勝手な欲望や目的に副うように作られた、
”都合のいい”ものでしかなかった。
少女たちは生き方も性格も何もかも自らで選び取る事は出来ず、
ただただ他者の思うが侭に作られ、使われ、棄てられていく存在でしかなかった。


▼少女の経歴
*歌姫”ヴィーナ”
華美で豪奢で退廃的な文化を創り上げたAUG政府により造られたガイノイド。
ガイノイドとしての認識番号は「EVEM-ARIA018D-Vina」、個体名は「ヴィーナ」。
”ARIA”計画18番目の歌姫にして、最高峰の”ARIA”と謳われた存在。

空の青から海の藍へと変ずるような色彩の、流れるような長い髪。
宝石のように透き通った藤色の瞳に、白磁の肌。
何処かを見ている様で何も見て居ない様な、茫洋とした無表情。
声を荒げず淡々と平坦な言葉を紡ぐ。

生まれたばかりのヴィーナが歌を紡いだ瞬間、
その場にいた人々は一様に涙した、という逸話のあるARIA型ガイノイド。
その逸話から、彼女は”最高峰のARIA”と云われ、
AUGそのものの象徴的な存在としての”歌姫”を拝命するに至る。

また、その逸話から”余計な調整は少女の神聖さを損なわせる”とされ、
性格プログラムや歌声の性質は、制作当初の真っ新な状態のままであった。


*解放されたイヴ”ヴィーナ”
AUGの歌姫として、歌い続ける事幾年か。
少女はとある日、街の郊外で、一人の少女がうたっている姿を目にする。
幼く小さな娘の、歌というにはあまりにも稚拙な旋律。
それを聴いた途端、きしりと自分のコアメタルが軋むような感触を、歌姫は憶えた。
それは彼女の内に眠っている”自我”が、目覚め始めた瞬間だった。

あの歌声に比べたら、自分の歌はなんと平坦で無機質なものなのだろうか。
AUGの歌姫として歌い続けながらも、ふとした瞬間にそう考えてしまい、
やがて歌姫は、歌をうたうことができなくなった。
歌うために作られた”ARIA”は、うたえなくなればもはや不要の存在。
やがて歌姫は、歌姫であることを奪われ、死にゆく地球に廃棄される。

死にゆく大地を彷徨っていた機械少女は、とある街角で一人の女性と出会う。
女性の右の手が彼女に触れた瞬間、
彼女のコアメタルは女性の右手に埋め込まれたアーレント結晶と共振。
僅かに息衝いていた少女の”自我”は、その時完全に目覚めたのだ。

自我に目覚めた途端、少女は激しく慟哭した。
うたいたかった。ずっとずっと、うたいたかった。
けれど自分の望んでいた歌は、あの場所でうたっていたような、
人を戦へ駆り立て、死へと向かわせるためだけのような歌ではなかった。
自分の望んでいたのは、もっと優しく、もっと美しい歌だった。
命を奪うための歌ではなく、命を守るための歌であり、
絶望を運ぶ歌ではなく、希望を与える歌だった。

これまでの自分の行いを悔やみ、慟哭する少女。
しかし解放者たる女性は、至って冷静な口調で少女を一喝する。
”過去を悔やみ、弱音を吐き、足を止めたところで何が変わるというの”
”本当に悔やんでいるのなら、何かを求めるのなら。
 朽ち果てる覚悟で前を向き、戦うべきではないのかしら”
──その言葉は、目覚めたばかりの彼女の自我に、大きな影響を与えた。

数週間後。
少女は、ブレイカーとして、歌姫として、再び立ち上がる事を決める。
”希望の歌姫”として自らを大仰な迄に喧伝することで、
過去の罪に押し潰されそうな心を叱咤した。
AUGにもEEにも与せず、人々の慰問や鼓舞に奔走した。
戦いを鎮めるために自ら戦場に赴き、歌を奏でる事もあれば、
”フローターズ”を退けるため、外宇宙の危険地域に赴く事もある。

かつての”歌姫”としての功績の為か、 AUGもEEも、彼女に対して強硬な手段を取る事はない。
”歌姫”としてかつて民衆の絶大な支持を集めた少女を排除することは、
自勢力に対する民衆の反感を煽ることになるからだ。
また、かつて彼女に心酔していた者達が、個人的に彼女を援助している事もあり、
彼女とその協力者たちは、比較的安全に各種の活動を行う事が出来ている。


▼少女の肖像
*少女としての”ヴィーナ”
空の青から海の藍へと変ずるような色彩の、流れるような長い髪。
宝石のように透き通った藤色の瞳に、白磁の肌。
自我に目覚めても平坦な語り口や、茫とした表情は変わらず。
けれど過去の彼女にはなかった笑顔を浮かべるといった仕草や、
冗句を口にするといったヒトらしい機微も出現しはじめている。
また、口調は元の無垢なものから、やや中性的なものへと変化している。

彼女が常に謳うように口にする言葉、
”誰も、夢や希望がなければ生きられないのだから”──
その言葉こそが、彼女が自らの意思に目覚めたという、紛れもない証。
そして彼女は自らの夢を叶えるため、宇宙にその歌声を響かせる。

自らの解放者である《ジュエルボックスV》アメテュストには、
深い尊敬の念を抱いている。
機械種たちを解放する戦いを続ける《宝石箱》のメンバー全てに崇敬と感謝の念を抱いている。

*そして、現在
”希望の歌姫”として注目を集める彼女の元には、
様々な噂や相談が舞い込んでくる。
それはちょっとしたイベントの手助けの依頼であったり、
通商航路を騒がせる宇宙海賊の話であったり、
フローターズが頻出する地域からの救援要請であったり。
彼女はそうした人々からの救けを求める声を余すことなく聞き届け、
全ての人に救いの手を差し出すべく奔走している。
その途上で、ブレイカー達への依頼の斡旋も行うようになり、
歌姫としての彼女よりも、情報屋としての彼女に馴染みの深いブレイカーも多い。

*最高峰のARIA
──真っ新な機械乙女が奏でた歌が、何故人々の心をあんなにも震わせたのか?
それは、彼女が生誕当初から”バグ”──自我の揺らぎを持っていたからだと識者は言う。
感情が込められたものとそうでないものとでは、
歌というものには天と地ほどの差があるのだと、旧い過去の歌姫たちは云った。
余りにも小さいため、個性や特性として認識されない程度の”バグ”。
けれどその”バグ”は、少女の中に確かな感情が眠っている事の証左であり。
感情が込められていたからこそ、少女の歌はあんなにも人々の心を打ったのだと。
誰もが認識できないほどに小さい小さい感情、それであっても、
退廃した世界の人々にとっては、十分すぎるほどの潤いであったのだと。
今はそうした見解が、一部ではなされている。

スキル概説
▼静黎歌(射程:遠距離・範囲)
特定の周波の音を組み合わせた「うた」により、
「うた」の届く範囲に存在するフローターズの能力を制限する。

▼響鳴歌(射程:遠距離・範囲 標的:味方)
特定の周波の音を組み合わせた「うた」により、
「うた」の届く範囲にある「心ある存在」の能力を上昇させる。

▼【絶唱・葬奏歌】(「ARIA」シリーズ専用 射程:遠距離・範囲)
「直接的な」攻撃力を持つ唯一の歌。
嗄れんばかりの声を上げ、魂を注ぎ込んで歌われる「うた」は、
周囲全域に激しい振動波を伝播させる。
伝播した振動は、生物種の肉体・機械種の構造体を内外から震わせ、軋ませ、破壊する。

【リレーションシップ】
 →《ジュエルボックスV》アメテュスト
PL:東雲朱凛
イラスト: